四十三之巻 変われぬ身 脚本:井上敏樹 監督:坂本太郎 2005年12月11日放送
オトロシに踏み潰され重傷を負い、手術室へと運ばれるトドロキ。

「ヒビキさんにはこの事を伝えないで下さい。ヒビキさんの分までがんばるって約束したから。」
と、側について走るザンキに頼むトドロキ。

ザンキは、何も言うな。とでも言いた気な、痛々しい面持ちで、静かにそれを了承しました。


トドロキのいる病院へ、手術直後に駆けつけた、立花親子とイブキ。
ザンキはイブキを制し、親子だけをトドロキの元へ行かせます。

集中治療室に横たわるトドロキを見て泣き崩れる日菜佳を、勢地郎と香須実は支えます。


修行で負ったスリ傷を、母親にからかわれながら手当てして貰う明日夢とは対照的に、
自宅で一人、手当てする京介。

地味な基礎体力作りをするような修行に疑問を待っている京介は、
ヒビキに不満をぶつけますが、ヒビキは京介を諭します。

「体力が無い事は恥じじゃない。
父親を超えたいなら、その前に、今の自分を超える事が大事なんじゃないか。」

しかし、「普通、鬼の修行ってのは、マンツーマンでやるものだ。」

という、勢地郎の言葉が頭から離れない京介は、
ヒビキが明日夢と京介をふるいにかけているものと思い込んでいるようで、
またもジョギング中にタクシーを拾い、先回り。

が、タクシーから降りた目の前にはヒビキの姿。

そのバツとして、たちばなのトイレ掃除をさせられます。(笑)


ようやく意識を回復したトドロキは、「すみません…、なんか俺、ドジっちゃったみたいで…」

ゆっくりと、静かにうなずくザンキ。

心配して一晩中側についていた日菜佳には

「体だけが取り柄ですから。」

と声をかけるトドロキだが、
ザンキは日菜佳に

「悪いが、お茶を買って来てくれないか?」と席を外してもらうように言う。

病室がザンキと2人だけになると、「体に力が入らない…。」と異変を伝えるトドロキ。

しばらくの沈黙の後ザンキは

「トドロキ、済まない…、お前はもう、鬼にはなれない。」

と、残酷な事実を告げる…。

事実を受け入れたくないトドロキは、無理に起き上がろうとするが、体の自由が利かず、
ベッドから落ち、無様に床に這いつくばってしまう。

お茶を手にし、病室に戻って来た日菜佳は、トドロキの姿を見て、驚き駆け寄るが、
トドロキは日菜佳ではなく、ザンキに向かい、

「大丈夫っスよ…。」

ピクリとも動かず、トドロキの方ではなく、正面を向いたまま、黙って涙ぐむザンキ…。


現われたヌリカベに放った封印の術が効かないのを見て、
「オロチが始まった」事を認識した、洋館の男女は
あっさりとヌリカベを一撃で倒し、呟く。

「鬼ばかりに頼っちゃいられないなぁ。このままでは全てが滅ぶ。」


水泳の修行でヒビキは京介に、ビート板を使うように指示するが、
京介はそれを使おうとはせずに飛び込む。

溺れそうになった京介を、明日夢は助けようとするが、逆に
「自分を鍛えろ。」とヒビキに注意される。

なおもビート板を使わずに泳ごうとする京介は溺れるが、今度はヒビキが助け、
「今、お前は溺れるという経験をした。経験は修行なり。落ち込むな。」
と優しく声をかけられる。


一人、待合室にいるザンキの横に勢地郎は座り、
医者から『トドロキが再起不能だ』、と聞いた事を、『残念だが』と、口にすると、
ザンキは珍しく、勢地郎に怒りを現し、

「トドロキは根っからの鬼だ、鬼である事がトドロキの全てだ…。」
そう言い放ちます。


まるで紙芝居に動きをつけたかのような「パネルシアター」で、台本を読む持田。
それを見て驚く、客席に座った明日夢とあきら。
持田が最近始めた事というのはこの事だったのです。


日菜佳が食事を食べさせようとしても、何も反応せず、まるで抜け殻のようなトドロキ。
そこへやってきたザンキに、助けを求める日菜佳。

頼みがあると言うトドロキに「なんだ?言ってみろ。」と優しく言うザンキだが、
トドロキは、

『生きてても意味がないから…いっそ、ザンキさんの手で…。』そう呟く。

泣き出す日菜佳。

ザンキはそれでも怒る事をせず、穏やかに言う。

「トドロキ…、俺は今、心の中で…、お前を殴った。感じなかったか?
たとえ鬼になれなくても、お前は鬼の修行を積んだ者だ。

教えたはずだよな?

鬼と云うのは、一つの生き方だと。
常に自分に勝つ。そう云う生き方だと。」

「分かってるっス…。分かってるっスけど…、でも俺…、お願いです、一人にして下さい…、一人に…。」


「早く登って来い!」

崖の上から声をかけるヒビキに向かい、必死で崖を登る明日夢と京介。
先に登りきった明日夢。
遅れて登りきった京介。

ヒビキは「2人ともがんばったな」と声をかけると、京介はちょっと待って下さいと言い、
なにやら持ってきた。

トロフィーやら賞状やら。(笑)

それを見せて京介は自分が明日夢よりも優れていると言いたかったらしい。(笑)

ヒビキは明日夢に帰れと命じ、京介には、過去を忘れろ、そしてもう1回の崖のぼりを命じた。

すると、とうとう切れちゃいました、京介くん。(笑)お前の弟子なんかこっちから辞めてやる!と。
そこへ明日夢の携帯には、日菜佳からヒビキ宛ての電話が。

日菜佳はヒビキに、トドロキの事を伝えたのでした。

病室に入ったヒビキの足元には、
なんとか体を動かそうとしたが、ままならず、床に倒れたままのトドロキの姿が。

ヒビキはトドロキに

「トドはいつも頑張り屋だな。お前はよく頑張ったよ。今度は俺が頑張るからさ、
復帰したら、また一緒に人助けしてくれよ、待ってるからな。」


「ちゃんとサポートするから」

と、ザンキを心配するイブキのサポートについたザンキ。
またもオロチの影響で海岸にたくさんの魔化魍が現われたのだ。

少し遅れてヒビキも現場へ到着。

「何してたんだ?遅かったじゃないか。」と言うザンキに「力を貰ってきた」と言うヒビキ。

ザンキにせかされるまま、アームドヒビキに変身し、威吹鬼と共に順調に魔化魍を倒して行きますが、なにしろオロチが始まっているせいで数が多い。

一瞬の隙をつかれ、威吹鬼がピンチ!

と、それを見たザンキは、意を決した様に崖の上に立ち、

なんと、斬鬼へと、変身を始めたではありませんか!
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