四十四之巻 秘める禁断 脚本:井上敏樹 監督:鈴村展弘 2005年12月18日放送
変身した斬鬼は、すぐさまバケガニの懐に飛び込み足を切り、雷電斬震で1体を撃破!
と、思ったのも束の間、すぐに別のバケガニの背中に飛び乗り、すかさず、雷電斬震!

威吹鬼も響鬼装甲も、それぞれがバケガニを撃破すると斬鬼のもとへ駆け寄り、
「体は大丈夫なんですか!?」と聞きますが、
すでに、顔だけ変身を解いた斬鬼は、何事も無かったような顔で「ああ。」
そう言って現場を先に去って行ってしまいました。


車を運転するザンキ。
信号を待っている時に、胸の古傷が猛烈に痛み、苦しんでいる最中に脳裏をよぎる医者の言葉。

「もう2度と鬼にはならないことだ。寿命を縮めたくなければな…。」


明日夢は、京介が住むマンションの下で待っていた。

弟子を辞めるのを思いとどまらせる為に。

しかし帰宅した京介は、

『ヒビキは弟子を1人に絞るつもりで、
選ばれるのは明日夢に決まっているからほっといてくれ。』

そういって明日夢を振り切り、1人エレベーターの中へ消えていってしまう。


病院では日菜佳が応援する中、必死にリハビリをするトドロキだが、
その姿を見ながらヒビキはザンキから『トドロキが2度と鬼になることが出来ない』事を聞かされ、
複雑な表情を浮かべるのだった。


トドロキがリハビリを終え、病室で寝ているところへ、
ヒビキが『かえるの歌』を歌いながら顔を出した。

喜ぶトドロキ。

ヒビキはお土産に、たちばなのだんごを手渡した。

「もう、しばらくたちばなへ行っていないような気がするし、だんごを食べたかった。」
そう言って、さらに喜ぶトドロキ。

ヒビキは、「だんごならいつでも持って来るから、焦るな。」そう言った。

トドロキもザンキから

『焦るな』

と言われたこと、

『鬼になれなくても鬼として生きろ、自分に勝つのが鬼だ。』

そう言われた事を話し、必ずまた自分の足で立ってみせる。そう言うと、
ヒビキもまた、「待ってるぜ!」と答えた。

トドロキは明日夢と京介についても、早く鬼になって自分の分までがんばって欲しいと話す。
そして、「おれみたいなドジな鬼じゃなくて…」そう言ったところで、ヒビキはトドロキに、

「お前みたいに愛されてる鬼が強い鬼なんだ。」

そう言いながら窓の外に視線をやった。

複雑な表情をするトドロキ…。


喫茶店で持田は、明日夢とあきらに、パネルシアターに来てくれたお礼を言っていた。
さらに、2人もパネルシアターをやらないか?と誘うが、明日夢はごまかすように笑っていると、
あきらが、1人でいる京介の姿に気がついた。

見かけない学校の制服の男が、京介に声をかけた。
その男は京介の前の学校のクラスメイトのようで、京介が運動神経が無い事がバレ、
転校していった事を大声で仲間と話し、京介を嘲るように笑った。

次の瞬間、その男たちに、京介が飛び掛った。
もみあう3人。明日夢はとっさに仲裁に飛び込んで行った。


たちばなの地下で、ヒビキからトドロキの様子を聞いて安心したように微笑む勢地郎だが、
ザンキの様子も気になっているようだ。

ヒビキは、ザンキとトドロキの絆が深いのだから心配いらないと答える。

勢地郎は思い出したように、吉野から届いたものをヒビキに渡した。
『陰陽環』だ。弟子の修行が順調な証だと、勢地郎は言うが、ヒビキは謙遜する。

と、そこへ香須実が飛び込んできた。京介が警察に捕まったらしい。


ヒビキは明日夢と2人で、京介を引き取りに行ったが、ヒビキは京介を怒ってはいなかった。
弟子だから味方をすると。

京介が「もうあんたの弟子じゃない!」と言っても、「そうか。」と、全く怒らないヒビキ。
たまらず、京介が走り去るのを、追いかけようとする明日夢だが、
ヒビキは、黙ってそれを止めるのだった。


日菜佳が応援する中、必死にリハビリをするトドロキがバランスを崩し、床に倒れた。
日菜佳が手を貸そうとすると、なんとトドロキは、自分の足で立って帰るから、
それまでここに来ないでくれと頼む。

分かったといいつつも、泣きながらその場を走り去る日菜佳。

トドロキは自力で立ち上がろうとするが、またも床に…。

そのときザンキが走り込み、倒れるトドロキを抱きかかえ、もう1度俺の弟子になれと言い出した。
お前の底力を見せてみろ、俺が側にいてやると。


その後、ザンキは1人、トイレで吐血しながらも力強く呟いていた。

「俺はまだ死なんっ!」


鬼の力がなくても、シキガミを操る事が出来る、『陰陽環』の使い方を、
実演しながら明日夢に説明し、それを手渡すヒビキ。

その様子を木陰からジッと見つめる京介。


-夜。

野原で焚いた炎の前に座禅を組み、呪文のようなものを唱えるザンキの腕には、
梵字が浮かび上がっていた。

「俺はまだ死なん!絶対にっ。」


体育の授業から帰った明日夢は、隠しておいた陰陽環が無い事に焦るが、
授業中に帰っていった京介の姿を見かけた事を思い出し、京介に盗まれた事に気付く。


リハビリを続けるトドロキの側にはザンキがいた。
と、そこへ香須実からの電話が入る。
イブキが魔化魍に遭遇し、ヒビキはもう応援に向かったが、ザンキにも応援をお願いするとの事だ。

一足遅れた斬鬼だが、響鬼装甲、威吹鬼に続いて魔化魍を2対まとめて仕留めた。

が、急に胸を押さえて膝を就き、苦しみ出したところへ襲い掛かる、多数の魔化魍…。


下校途中に明日夢は、先日、京介を馬鹿にした男が焼け焦げて死んでいるところに遭遇した。
ふとむこうに目をやると、そこには京介の姿が。
「まさか…、まさか…!?」


威吹鬼は斬鬼を捜していた。

すると川に頭を半分突っ込み、裸で倒れているザンキの姿が。
驚き、駆け寄る威吹鬼。

だが、声をかけても反応が無い。

そして脈をとると、

「死んでる…!そんなぁ…。」

響鬼を捜しに走り出す威吹鬼。


その夜は雷雨だった。
眠っているトドロキのもとへ現われたザンキ。

「ザンキさん…」

目を覚ましたトドロキに声をかけるザンキ。

「大丈夫か?何も心配する事はない。俺が…、俺がついてる。」
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